書類電子化のツールであるOCRソフトは、アナログ媒体のテキストを読み取り、デジタルデータに置き換える機能を持っています。紙で管理していた請求書や領収書などの書類を電子データに置き換えれば、書類管理などの効率化による経費削減、顧客管理や商圏分析による売上増加が図れます。
本稿では、自動車整備事業者の皆さま向けにOCRの特徴や選定ポイント、導入が推奨されるツールについてご紹介します。
【目次】
1 そもそもOCRソフトとは?
2 OCRソフトの選定ポイント
2-1 読み取り精度
2-2 他ツールとの連携機能
2-3 機能重視か使いやすさ重視か
3 買い切り型OCRソフト3選
3-1 DynaEye
3-2 帳票OCR
3-3 FormOCR
4 サブスクリプション型OCRツール2選
4-1 SmartOCR
4-2 DX Suite
5 まとめ
本稿では、自動車整備事業者の皆さま向けにOCRの特徴や選定ポイント、導入が推奨されるツールについてご紹介します。
【目次】
1 そもそもOCRソフトとは?
2 OCRソフトの選定ポイント
2-1 読み取り精度
2-2 他ツールとの連携機能
2-3 機能重視か使いやすさ重視か
3 買い切り型OCRソフト3選
3-1 DynaEye
3-2 帳票OCR
3-3 FormOCR
4 サブスクリプション型OCRツール2選
4-1 SmartOCR
4-2 DX Suite
5 まとめ
そもそもOCRソフトとは?
「OCR(Optical Character Recognition)」とは「光学的文字認識」のことで、画像中のテキストをデータとして読み取る技術です。OCRソフトを使えば、紙の資料や名刺、帳票、PDF伝票などの資料に記載された情報を、デジタル媒体で管理できるようになります。
OCRソフトは自動で文字を認識するため、いちいちデータ入力を行う必要はなく、アナログ情報をデジタル情報へスピーディに変換可能です。920の文字をテキストデータへ変換するのに、1.9秒しかかからなかったという情報もあります。OCRの導入が業務効率化に大きく寄与することが分かるでしょう。また、従来は紙で管理していた情報をデジタルデータで管理するようにすれば、管理コストの削減に繋がります。余った経理人員の時間や書類の保管スペースを有効活用して利益改善に繋げられます。
特に、自動車整備事業者は紙で各種書類を管理しているケースも多いため、手軽に扱えるOCRソフトは情報の電子化の入り口としては有効な選択肢でしょう。
自動車整備事業者が情報の電子化を実施するメリットとは?
OCRソフトの選定ポイント
OCRソフトを選定する際に着目するべきポイントは「読み取り精度」「他ツールとの連携機能」「性能重視か、シンプルな使いやすさを重視するか」です。それぞれの選定ポイントに着目しつつ、各製品の利用料金と天秤にかけて判断しましょう。
読み取り精度
OCRソフトは商品によってテキストの読み取り精度が異なります。例えば、スキャナーに付属している無料のOCRソフトなどは、有料の製品に比べてテキストの認識精度が劣る場合がほとんどです。有料の製品でも、ソフトによって読み取り精度に差があります。そのため、事前に資料請求をして比較参照したいポイントのひとつとなります。さらに、余分な手間を減らすためには、読み取り精度だけでなく、読み取れる文字の種類もなるべく多い方が望ましいでしょう。
他ツールとの連携機能
OCRソフトを有効活用するためには、テキストを読み込むだけで終わるのではなく、外部ツールと連携を行う必要があります。代表的な連携方法としては「PCへのテキストデータのDL」「エクセルなどへのCSVでの出力」「経理ソフトなどとの連携」などです。どのような外部ツールと連携したいかに応じて、ソフトを選ぶことが大切です。読み取ったデータを効果的に使って顧客情報の分析を行い、事業改善を図りましょう。
顧客管理・顧客情報の分析による優良顧客の見つけ方を解説
機能重視か使いやすさ重視か
OCR製品のソフトウェアは「スタンダードモデル」「プロフェッショナルモデル」など、グレードが分けられているケースが一般的です。グレードが高いほど多機能ですが、その分使いこなすのは難しく、利用料金も高くなってしまいます。初めてOCRを導入するのでしたら、まずはスタンダードモデルを選択するのがベターでしょう。
買い切り型OCRソフト3選
DynaEye

引用元:PFU
「DynaEye」は、リコーグループの株式会社PFUが提供している業務用OCRソフトです。本シリーズの魅力は、国内シェアNo.1の業務用OCRスキャナー「fi Series」との連携です。
ソフトとスキャナーをあわせて利用することで高精度な文字認識が実現され、癖のある手書き文字でも99%以上という高い精度で認識できます。デモ機の貸出も可能なので、まずは一度試してみるのがよいでしょう。ビズピットを通してデモ機を申し込んでいただければ、特別価格でご提供いたします。
帳票定義は直感的な操作が可能で、画面に表われる指示に従って操作すれば簡単に設定できるようになっています。さらに、PFUの公式ホームページでは自治体向けの帳票テンプレートも順次公開される予定です。
操作が難しい、より詳しい使い方を知りたいという方に向けたサポートも充実。PFUではソフトの基本的な仕組みと操作方法について、無料のオンラインセミナーを開催しています。初めてOCRソフトを導入する方には最適と言えるでしょう。もちろんビズピットに無料で相談いただいても問題ございません。

帳票OCR

引用元:パナソニック ソリューションテクノロジー
「帳票OCR Ver.8」はPanasonicの製品で、シリーズ累計1,000万ライセンス以上の出荷数を誇ります。付属の編集ソフト「フォーマット編集」により、複数の認識箇所を⼀括で設定して読み取ることができます。フィールドの⾃動作成機能も備わった優れた操作性で、帳票の変更にもスムーズな対応が可能です。
活字や手書きの文字だけでなく、チェックマークやバーコード、QRコードまで対応しており、認識する対象が豊富であることも特徴です。特に、低解像度の活字文字の認識精度に優れています。
最新版の「帳票OCR Ver.9」はサブスクリプション型のOCRソフトですが、買い切り型のVer.8も併売されています。インストール作業が必要な買い切り型のOCRソフトとしては、数ある製品の中でもコストパフォーマンスが高い点も特徴です。

FormOCR

引用元:NTTデータNJK
「FormOCR」は、NTTデータNJKが提供するOCRソフトです。癖字の認識精度などが高いほか、テンプレートの設定が容易で、OCRの確認訂正画面が見やすいといった特徴があり、扱いやすいソフトのひとつです。
外部の業務システムとも連携が行いやすく、認識結果の出力ファイル名を自由に指定できる機能があります。

サブスクリプション型OCRツール2選
SmartOCR

引用元:インフォディオ
インフォディオ開発の「SmartOCR」では、AIによるディープラーニング(機械学習)を活用し、手書き文字や非定型帳票なども高精度に読み取れます。請求書や決算書をはじめ、さまざまな書類に対応しており、書式に関係なくテキストを読み取り可能です。
データを探しやすいUIで、操作性が高いことが特徴です。また、あらかじめ登録してあるマスターデータを読み取り結果に合わせて出力することや、専用のスマートフォンアプリとの連携などの機能も備わっており、簡便な使い勝手です。

※SDクラウドサービスの場合
DX Suite

引用元:AI inside
「DX Suite」はAI insideが提供するOCRソフトです。AI-OCRによって手書き認識精度が高く、難しい設定も不要で簡単に読み取りを始められることが特徴のツールです。
簡便な操作性で誰でも扱いやすく、契約後すぐに利用が可能であり、ITツールに不慣れな方でも使いやすいソフトと言えるでしょう。

※DX Suite Lightの場合