MEO対策(Googleマップ表示対策)とは?

昨今、スマートフォンユーザーの増加とともに利用率が上がっているツールとしてGoogleマップがあります。MEO対策とは、Googleマップ上で検索ユーザーに対し自社アカウントが優先的に表示されることで、新規顧客の獲得が望める施策です。

本稿では、実店舗ビジネスである自動車整備事業で重要なMEO対策について解説します。ぜひお役立てください。

【目次】
1 MEO(Map Engine Optimization)とはGoogleビジネスプロフィールを使った集客方法
 1-1 昨今はMEO対策の必要性が高まっている
 1-2 MEO対策で上位表示される仕組み
2 自動車整備事業者にとってMEO対策するメリットと注意点
 2-1 MEO対策のメリット
 2-2 MEO対策を行う際の注意点
3 MEO対策の実施方法
 3-1 Step1.Googleビジネスプロフィールへの登録
 3-2 Step2.NAP情報の統一
 3-3 Step3.ビジネスカテゴリの登録
 3-4 Step4.良いクチコミの獲得を目指す
4 MEO対策で上位表示を獲得するための施策
 4-1 魅力的な写真の掲載
 4-2 クチコミへの返信
5 まとめ

MEO(Map Engine Optimization)とはGoogleビジネスプロフィールを使った集客方法

MEO対策は前述の通りGoogleマップで上位表示を狙う施策で、正式には「Map Engine Optimization」と呼ばれます。MEO対策は「Googleビジネスプロフィール」というGoogleが無料で提供するサービスであり、手軽なマーケティング手段です。

MEO対策は、似た施策であるSEO(検索エンジン最適化)対策とは異なります。SEO対策は、自社のホームページを持ち、コンテンツを充実させることでユーザー流入増を図る施策ですが、時間と費用が必要である点がネックです。

一方、MEO対策ではGoogleマップ上での自社アカウントの順位上昇が目標ですので、SEO対策に比べて簡単に行えます。MEOで対策を行う対象は「地名 + キーワード」のローカルキーワードであることから、別名「ローカルSEO」とも呼ばれます。

昨今はMEO対策の必要性が高まっている


経路案内

昨今はスマートフォン(以下スマホ)ユーザーが増加しており、それに伴って地図検索の頻度も増しています。総務省の『令和2年通信利用動向調査(世帯編)』によると、調査対象となった年齢が満20歳以上の世帯主がいる40,592世帯で、2020年におけるスマホ保有率は86.8%でした(※1)。

さらに、株式会社movが実施した調査によると、地図アプリはGoogleマップが使用率99.4%と圧倒的シェアを獲得しています(※2)。

ユーザーがローカルキーワードで検索を行った場合、Googleマップ上に表示されるアカウントはGoogleビジネスプロフィールに登録し、情報を拡充している店舗が優先です。登録していない場合はGoogleが自動でアカウントを作成し、用意された画像を使用しているケースもあります。

ただし、Googleが用意する店舗画像は、店舗の外観が表示されていなかったり、関係ない場所が掲載されていたりするケースがあります。利用者の混乱を防ぐためにも、住所や問い合わせ先、サービス内容に関する情報に誤りがあれば再登録が必要です。

Googleマップには「店舗までのルート案内が可能」「店舗へ直接連絡・予約ができる」「クーポンなどの発行もできる」などの機能も備わっています。自動車整備事業は基本的に地域密着型のビジネスですので、地図検索を使った施策とは相性が良いです。より効率的に集客を行いたいと考えた場合は、商圏分析も併せて実施しましょう。

自動車整備事業の売上改善に繋がる商圏分析の方法


MEO対策で上位表示される仕組み

Googleマップでは、ユーザーが検索したキーワードと、Googleビジネスプロフィールに登録されている情報の「関連性」「距離」「知名度」を照らし合わせ、より関連度の高い店舗アカウントが表示されます。

「関連性」とは、検索キーワードと、Googleビジネスプロフィールに登録された企業情報がどれだけ合致しているかです。「距離」に関しては、ユーザーが検索した地点からより近い住所の店舗が優先表示されます。

「知名度」はユーザーからの認知度を示す指標です。知名度の数値を高めるためには、「被リンク(他サイトにおける自社サイトのリンク設置)を獲得する」「SNSなどで自社情報を紹介してもらう」など、Googleマップ以外のWeb媒体で露出を増やす施策が求められます。

自動車整備事業者にとってMEO対策するメリットと注意点

MEO対策のメリット

MEOを行うメリットは「SEO対策をしたサイトよりも上位表示されやすく、コストパフォーマンスが高い」「アクティブユーザーを集客できる」などです。

例えば、SEOは全国の自動車整備事業者との比較になります。しかし、MEOで狙うのは「尼崎 自動車整備事業者」のような各地域のキーワードであり、基本は自社の商圏内に存在する同業者が競合相手となるため、上位表示させるための難易度は低いと言えます。

施策の効果が出るまでに多くの費用と時間が必要なSEO対策に比べて、MEO対策は低コストかつ短期間で行えるため、中小の自動車整備事業者が取り組むメリットは大いにあるでしょう。

さらに、ローカルキーワードで検索するユーザーは具体的なニーズを伴った顕在層(=受注につながりやすい)ですので、売上に対する貢献度の高いアクティブユーザーの獲得につながる点もメリットです。

MEO対策を行う際の注意点

MEO対策を行う際には、事前にGoogleのガイドラインについて把握する必要があります。Googleビジネスプロフィールにも利用規約が存在し、集客のために規約から逸脱した施策を行ってしまうと、最悪の場合アカウントを削除されかねません。

Googleのガイドライン違反の例としては「ユーザーの誤解を招く情報の記載」「質・関連性が低い情報の記載」などが挙げられます。

手間をかけてMEO対策を行ったつもりでも、急に「検索結果に表示されなくなる」という事態にも発展しかねないため、事前に規約についてしっかりと把握しておきましょう。

また、Googleビジネスプロフィールの店舗アカウントへはユーザーがクチコミを投稿できるのですが、悪いクチコミを書かれてしまった場合はマイナスイメージがついてしまうかもしれません。具体的なMEO対策の実施方法について以下に記載します。

MEO対策の実施方法

Step1.Googleビジネスプロフィールへの登録

MEOでは、まずGoogleビジネスプロフィールに登録する必要があります。登録作業は、Googleビジネスプロフィールへアクセスし、以下の5ステップの手順を行えば完了です。

1.ビジネス名(自社名)の入力
2.店舗住所を入力
3.Googleマップ上での表示選択
4.自社の業種選択
5.問い合わせ用の電話番号とWebサイト(任意)の登録

自社サイトを持っていなくても、Googleビジネスプロフィール内でWebサイトを無料作成できます。その場合は「ご自身の情報に基づいて無料Webサイトを作成します」を選択しましょう。

自社で作成することが難しい場合はビズピット株式会社にて作成させていただきますので、こちらからご連絡ください。

いくつかの項目は「後で確認を行う」を選択してスキップできますが、情報がそろっていないアカウントはGoogleからの評価を受けにくく、編集項目も限定されてしまうため、極力全ての自社情報を登録しておくのが賢明です。

Step2.NAP情報の統一

Googleビジネスプロフィールに登録した後は、NAP情報と呼ばれる自社に関するデータを優先的に登録しましょう。NAPとは「Name(会社名・店舗名)」「Address(住所)」「Phone(電話番号)」の3要素のことです。

この情報の統一が重要な理由としては、前述した「知名度」が関係しています。Googleは「知名度」の高いアカウントを上位表示する傾向があります。知名度の判定基準として、「ネット上でそのビジネスのNAP情報がどれだけ取り上げられているか」が要素のひとつです。

Googleビジネスプロフィールに登録するNAP情報は、自社サイトやSNSアカウントなどと表記が一致しているものでなければなりません。

NAP情報が自社サイトやSNSアカウントとズレていると、SNSなどでせっかくユーザーに取り上げられても一方が別の会社であると判定され、Googleからの知名度判定が低くなってしまいます。特に住所は表記ゆれが生じやすいので、入念にチェックしましょう。

Step3.ビジネスカテゴリの登録

次に、Googleビジネスプロフィール上で自社のビジネスカテゴリを選択します。カテゴリに関しては、「メインカテゴリひとつ」「サブカテゴリ9つ」で登録可能です。

カテゴリの選択もGoogleマップ上での順位に大きく影響するため、しっかりと自社に紐づいたものを登録しましょう。自動車整備事業者のメインカテゴリは「自動車修理」、サブカテゴリは「周辺用品販売」などです。

Step4.良いクチコミの獲得を目指す

前述の通り、Googleビジネスプロフィールの店舗アカウントにはユーザーがクチコミを投稿できます。自社アカウントが良いクチコミで充実するとGoogleからの評価が上昇し、上位表示されやすくなります。

さらに、ユーザーが自社情報を見た際に良いクチコミがあれば、競合店舗よりも自社を選ぶ動機付けとなるでしょう。良いクチコミを獲得するためには、まず「良いサービスの提供」に専念し、サービス提供後は自社の顧客にコメントの投稿をお願いします。投稿してくれた顧客には、次回来店時の割引券を配布するなどの施策が効果的です。

MEO対策で上位表示を獲得するための施策

魅力的な写真の掲載

Googleビジネスプロフィールには自社の写真を掲載する機能がありますので、より自社の魅力が伝わるものを選択すればユーザー流入増につながります。

自動車整備店の場合、一般社団法人 日本自動車整備振興会連合会が実施した『自動車整備工場のイメージに関するアンケート 結果報告書』によると、「お店の場所がわかりづらい」「なんとなく入りづらい」といったハードルがあります(※3)。そのため、お店の外観や自動車整備士の人柄が伝わるような写真を掲載すると良いでしょう。

クチコミへの返信

Googleビジネスプロフィールの自社アカウントに寄せられたクチコミに対しては、積極的に返信するのが効果的です。

クチコミへの返信は他のユーザーからも閲覧できるため印象アップにつながるほか、投稿主のリピート率上昇も見込めます。クチコミへの返信はGoogleも推奨していますので、積極的に活用しましょう。

まとめ

自動車整備事業は地域密着型のビジネスであるため、Googleマップでの上位表示を狙うMEO対策は、時間や費用がかかるSEO対策よりも有効な施策です。MEO対策は無料かつ短期間で実施できるため、事業の規模を問わず実店舗ビジネスを行っている事業者はもちろん、無店舗や個人事業主でも開業届に使った住所地を登録すると新規顧客の獲得に役立ちます。

ビズピット株式会社では、自動車整備事業者の皆さまのMEO最適化を支援させていただきます。初回相談は無料ですので、ぜひお問い合わせください。



【引用】
※1
・総務省
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/pdf/HR202000_001.pdf

※2
・PR Times
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000024246.html


※3
・一般社団法人 日本自動車整備振興会連合会
https://www.jaspa.or.jp/LinkClick.aspx?fileticket=Ez0jn3hLKmQ%3D&tabid=323

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