京浜自動車協業組合様インタビュー

京浜自動車協業組合さまの検討フェーズ

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今回は、京浜自動車協業組合の代表理事を務めている大石様にお話をうかがいました。
京浜自動車協業組合様は、法人向けの車両整備を中心に事業を行っています。今後の事業展開や業界変化への対応などについて、複数回にわたってビズピットへご相談いただきました。
今回の記事は、大石様から見たビズピットの印象などをおうかがいしました。
記事の最後では、相談いただいた内容を踏まえたうえで、対応策について検討しています。少し長いですが、御社の経営の参考にしていただけますと幸いです。

(聞き手:ビズピット株式会社 小野)

目次

当社のことを知ったきっかけは何でしょうか。また、ホワイトペーパーをダウンロードされたきっかけは何でしたか。

大石様:以前よりビズピットさんのwebサイトで情報収集をしていました。

ホワイトペーパーのタイトルでもある「自動車整備業界の未来や現状と今後の展望への対応」について我々も課題を感じていました。それで、「我々は将来どうすればよいのか、どういった視点でビジネス展開をすればよいのか」と考えて、「自動車整備業界の未来」などをネットで検索しているなかで、ビズビットさんのサイトにたどり着きました。

小野さんがアップされている記事はいつも見ています。特にOBD車検の記事などはよく読んでおります。そこでホワイトペーパーも知り、ダウンロードして拝見しました。

ビズピットの印象はいかがでしたか。

大石様:ホワイトペーパーを読んで、ITに対する考え方はすごく参考になるところがありました。正直なところ、当社の立地や客層には合わないアイディアなどもありましたが、いただいたアイデアを当社に合うようにアレンジして利用すれば、業務の改善に役立つと考えています。

我々だけで考えていると、どうしても気がつかない点は多々ありますね。たとえば、うちの場合はIT分野が弱いんです。用語など、わからない部分もありますし。一方、現場で実務をこなしている感覚で言えば、ここは我々の方が詳しいな、という部分もあります(笑)。

普段どのようなメディアを購読されていますか。

大石様:特にありません、正直、あまり我々の業務の参考になるメディアが無いように感じています。

他のメディアでは、経営層へのインタビューなどの抽象的な記事や、製品の宣伝のような記事が多いと感じています。また、弊社ではトラックなどの商用車を多く引き受けているのですが、メディアで取り上げられるのはB2Cのビジネスの話が多いんです。

時代の変化が我々の事業にどのように影響するのかや、ITを自社の経営にどう活用するべきなのか、そういった情報が欲しいと考えています。そうした記事が多いビズピットさんのブログには期待していますね。

ビズピット以外の企業さまを利用されたこと、あるいは利用を検討されたことはありますか。

大石様:財務に関しては、コンサルタントさんに依頼しております。銀行出身のコンサルタントさんで、中小企業診断士の資格を取得されている方ですね。月に一回、財務面の相談にのってもらっています。

ただ、その方はビズピットさんと違って、車についてそこまでは詳しくはないんですよね。この業界のことを知らないので、その方に業界のことを聞くのは、(それぞれ専門がありますので)難しいなと感じています。

自動車業界に詳しい企業さまに相談はされないのですか。

大石様:一度、東京都の職員さんに紹介をいただいて、ディーラーの整備士上がりで自動車業界に特化したコンサルタントさんにお話を聞いたことがあります。ただ、そのときは中々話が噛み合わなかったんです。たとえば、弊社ではトラックや特殊車両の整備を受けているのですが、それをやめましょうと提案されました。トラックや特殊車両を1台入れるスペースがあるなら普通車は3台入りますから、そのぶん売上が上がるでしょう、ということだったんです。

ですが、トラックや特殊車両は整備単価が高いんです。それを止めて、整備単価の低いリース車両などの普通車の整備をもっと増やす案を提案されました。弊社の立地のみならず、少し計算したらどちらを増やすべきかは明らかなのですが、それを理解していただけなかったようです。自動車業界については知っていても、自動車整備の現場はあまり詳しくないように感じました。

その点、ビズピットさんは丁寧にヒアリングしていただいていますので、今後弊社固有の具体的な提案をいただけることを期待しています。 具体的な提案を見る↓

ITの導入については、どのように対応される予定ですか。

大石様:ITについては、我々は少々弱いという認識です。直近の課題でいえば、電子車検証に対応していかざるを得ないと考えています。それは、今後必死に勉強して、機械も用意しないといけません。ただ、その先はどのようなものが出てくるのか、これが読めないんです。将来のことは分からないですよね。昨今、世の中ではよくDXと言われていますが、結局のところ何をどうすればよいのか見えてこないです。

小野代表より

まずは、今どんなお客さんが、何を、どれだけ、いくらで買ってるのかという購買の基本データをきちんと解析することが肝心です。ビズピットでは、その解析結果と対応についてご提案させていただこうと思います。過去の購入履歴と関連する商品について提案が漏れていないかなど、購買情報データを取得し分析した結果のご提案がキモになると考えています。

関連商品の提案モレは機会損失につながりますからね。何がどれだけ増えているのかを、データを検証・整理して見つけることで、定量的なご提案が可能と考えております。この話をしますと、「大手システム会社さまの(高価な)サービスを利用しているので問題ないです」という回答をよくいただくのですが、具体的にどのように利用されているかお伺いしても回答をいただけないことが多いです。

ですので、弊社は購買データの分析結果と対応を具体的に提案させていただき、売上が上がった分の一部だけ費用としてお支払いいただく以下のようなサービスを開発しております。

今開発中のこちらのサービスが有用と考えています。

将来についてはどのようにお考えですか。

大石様:先のことは分からないですよね。役所もメーカーも、全て将来に影響しているわけですからね。

最近のできごとでもそうですが、コロナ禍やウクライナ問題を誰が予想できたでしょうか。 社会情勢の変化によって、状況はガラッと変わってくると思います。ウクライナの一件で燃料が高騰して、電気代の増加がさらに加速するかもしれないですよね。

そうなってから投資しても遅いのですが、先んじて投資するのは非常に難しい。将来は読めないですよね。

小野代表より

確かにおっしゃる通りかと思います。
ですので、おおまかな方向性を決めることが大切ですね。御社の場合でしたら、トラックに注力するのか、あるいは乗用車を増やすのか。そう考えると、トラックや特種車両に特化するのは良い方向性だと思います。

リース車の案件はそれなりの売り上げがあるので、リース車を整備しているからトラックや特殊車両の置き場所が足りないのであれば、場所を増やすにはどうすればよいかを考えると良いと思います。

具体的な提案を見る↓

現在引き受けている整備を、将来はどのように広げていきましょうか。

大石様:トラックの整備と関連のある話になりますが、(事務所の外に)ケータリング企業さんの大きなトラックがありますよね。ご存知ですか? あれは飛行機に機内食を積む特殊車両なんです。このトラックは後ろの箱が持ち上がるんですよ。特殊な車で、1台3,000万ぐらいします。

あの車は成田から持ってきています。普段は成田にいる車なのに、わざわざ大田区の弊社工場に持ってきているんですよ。なぜ遠くから持ってきているかというと、(この特種車両の整備を)やれるところが少ないからです。それで弊社に来ているんですね。

このトラックはこのケータリング会社さんだけじゃなくて、航空会社さんも持っているんですよ。それで、他の会社さんからもこの特種車両の整備をやってくれと言われたことがあります。特殊車両は儲かるんです。ですので弊社としても喉から手が出るほど欲しかった仕事だったんですけど、「場所が無い」「人がいない」という両方の問題がありまして、泣く泣く諦めました。

小野代表:協業組合に加入している大田区の整備工場内で(顧客の)奪い合いにならないので、成田顧客の案件を引き受けるのは良いかもしれませんね。先ほどおっしゃられていた「場所が無い」「人がいない」という両方の問題を一挙に解決でき、さらには高利益な特種車両の増やすことで、御社の利益率も高めることができますので。 具体的な提案を見る↓

大石様:(特定の事業エリアに)特化することは大切ですね。今取引のあるケータリング企業さんは成田にもありますので、成田の車両は成田でやって、羽田は大田区の弊社でやるという形で分けてもよいかもしれません。小野さんと話してると、色々ヒントが出てきますね。

電気自動車への対応は今後進められますか。

大石様:将来的には電気自動車がシェアを広げて主流となっていくでしょうから、電気自動車の整備のための教育や投資をやる必要があると思っています。ただ、電気自動車だけに特化しても、国内大手自動車メーカーですらうまくやれていない部分もありますよね。ですので、おそらく(特化という意味で)電気自動車だけに注力することにはならないですね。

今後も、一部ではディーゼルのトラックは残っていくと思います。そちらに特化するとか、そういう生き残り方もあるのかなと考えています。あるいは、逆に電気自動車には対応せずに、ディーゼルのトラックに特化することもあり得るのかもしれないと考えています。

最後に何か一言ございますか?

大石様:我々は結構、井の中の蛙になっちゃうんですよ。自動車整備では最先端をやっていると言っても、世間様からは、(外から見たらですが)意外と遅れているように見える部分もあるかもしれません。

ですから、色々なお話を伺えて大変ありがたく感じています。ご提案いただいたこと(以下参照)も、そのような発想がなかったわけではないのですが、現実に出来るのかというと考えられていない部分がありました。今後とも色々と教えていただき、弊社にあった形でのサポートやご提案をいただけるとありがたいです。

小野代表:引き続き定期的にお話しをさせていただき、御社に最適なご提案をします。本日はありがとうございました。

今回のお話を受けて現状の課題と対応案を整理

現状 今回お話をうかがった京浜自動車協業組合さまでは、いくつかの課題を抱えていました。
土地/設備、人員、顧客の3つに分解して整理すると、次のようになります。

土地/設備
  1. 大型車を駐車するスペースが限られており、追加の大型車の整備をお断りしている。
  2. 成田空港の特殊車を京浜島まで引っ張ってきて整備をしており、移動に時間を要している。
  3. 土地の購入には数億円単位での資金を要するため、簡単には意思決定できない。
  4. 土地を確保したとしても、工場を建設して指定工場として認められるまでに多くの工数と費用を要する。
  5. 設備の老朽化が進んでいるが、何にいくら投資するか悩んでいる。
  6. 設備の改修を行うと、現在の整備を止めなければならない可能性がある。
人員
  1. 大型車を駐車するスペースを京浜島近辺に確保できたとしても、整備人員が限定されており、追加の整備を受ける余力は限定的である。
顧客
  1. 整備単価の安いリース車の整備が多いが、単価が高い鈑金などの話もときどきあるため、空き時間を使って整備をせざるを得ない。

解決案

この課題のうち、ビズピットでは整備エリアが問題の真因であると判断しました。現状、整備スペースが限られていること、成田の車両を京浜島まで持ってきていること、近隣の整備士を確保しにくいことから、成田空港近辺で整備エリアを確保すれば解決に近づくと考えられます。

一番早い方法は成田空港近辺の指定工場をM&Aで取得することです。東京と千葉のM&Aについて簡易的な調査をしたところ、5,000万円ほどでの指定工場の売却案件が2件ありました。

もしくは、代表の大石さまの知り合いから無料で借りられる土地を利用することです。指定を受ける時間を要しますが、草刈りなどはシルバー人材センターの人材を活用し、安価に整備工場を確保できます。

期待される効果

成田支店として自立した経営を行える体制を構築すれば、上に記載した現状の問題を一挙に解決できる可能性があります。

  • 成田空港の特殊車両を整備する案件を増やし、利益率を上げる。
  • その利益を原資に、近隣の整備工場より少し高い単価で整備士を雇用する。特殊車両の整備案件を増やしてさらに利益を伸ばす。
  • 成田への整備士の移動時間を削減し、その時間を新たに雇用した整備士の教育に充てる。簡単な車検案件は新規整備士が、複雑な故障診断や特殊車両の整備はベテラン整備士が対応することで、さらに生産性を上げる。
  • 京浜島の施設を改修している間は成田で営業を継続し、売上の落ち込みを補完する。

留意事項

この計画をより詳細に検討する場合は、以下のような点に留意する必要があります。

  • 候補地の商圏内の同業他社の経営概況
  • 成田支店建設の事業計画を作成し、メインバンクとの融資条件の協議。
  • 成田で事業を行う顧客から特種車両の整備案件の内諾
  • M&Aを行う企業の特種車両の整備能力精査

上記の内容は無料でご相談をされています。自社は特別なので、ホワイトペーパーやブログの内容は参考にならないといったご意見をお持ちの方も諦めずに以下から「無料相談」希望とお気軽にご連絡ください。

諦めるにはまだ早いです。一緒に次世代へ繋がる整備工場を再開発し、御社にかかわる関係者と笑って仕事ができる環境を作りましょう。

ご連絡お待ちしております。

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