自動車整備工場の認知度拡大のために有効なメディアを比較

自動車整備業界は、大きく変化しています。EVや運転支援装置が搭載された自動車が普及している現在、ひとつの会社であらゆる整備に対応することは難しくなると考えられます。
今後も事業を続けていくためには、得意とする分野に特化していく必要があるでしょう。そして、自社の特化分野について他社に知ってもらい、整備工場同士の連携を図る必要があります。それを知ってもらう手段として、メディアへの露出を増やすことが考えられます。
本記事では、自動車整備業界の現状や課題を踏まえ、業界内での認知度を高めるために有効なメディアの紹介や比較を行います。

【目次】
1 メディアへ訴求する必要性
2 課題把握や解決のヒントの参考となる媒体やメディア
 2-1 日刊自動車新聞
 2-2 アフターマーケット
 2-3 整備戦略
 2-4 せいび界
3 有用性の高い各メディアの比較検討
4 整備業界を扱ったウェブサイト
 4-1 整備士ねっと
 4-2 carsTREND
 4-3 Seibii
5 まとめ

メディアへ訴求する必要性

業界関係者に自社のサービスを認知してもらうためには、メディアでの訴求が不可欠です。

EVの整備や運転支援装置が搭載された自動車の整備など、新しい整備技術を習得していても、業界での認知度が低い場合、同業者から整備の依頼が増える可能性は低いでしょう。また、小さな整備工場では整備の高度化への対応や、新しい設備の導入が難しいという背景もあります。

そのため、同じ地域の整備会社と連携してユーザーの要望に答えていくことが必要です。整備工場間の連携のために、メディアを活用しましょう。

メディアに訴求することで、自社が強みとしているサービスを他社に向けてアピールできます。他社に自社の強みを知ってもらうことで、近隣の整備工場との連携を強化しやすくなります。自社で受けられないサービスを要望する自動車ユーザーがいた場合、連携している近隣の工場を案内できます。自社も近隣の整備工場も、両社がwin-winの関係を築けるでしょう。

課題把握や解決のヒントの参考となる媒体やメディア

メディアで訴求して業界内での認知度を高める場合、媒体・メディアの選択が重要です。特に、自社が得意としている整備技術を取り扱うメディアを活用するのがよいでしょう。その技術に興味を持っている業界関係者へ届く可能性が高まります。

ここでは、課題把握や解決のヒントの参考になる媒体とメディアを4つ紹介します。下記のメディアで掲載されているジャンルや内容を把握することで、訴求すべきメディアを選ぶ参考になるでしょう。

日刊自動車新聞

「日刊自動車新聞」は、国内のマーケットから生産まで、自動車整備はもちろん、自動車業界に関わるあらゆるテーマを取り上げています。1929年に創刊した長い歴史がある新聞です。

国内のマーケットや部品、生産など自動車整備に関する情報を毎日発信しています。自動車業界全体に関する情報を幅広く掲載しており、流通・開発・生産・経営など総合的な情報発信に強みがあります。

アフターマーケット

「アフターマーケット」は、自動車新聞社が発行している、整備、機械工具や電装部品などの情報、市場の動向などを紹介する月刊誌です。ベテランの記者たちが最新の情報を伝えます。現場の貴重な情報を扱っているメディアです。

自動車(大型車を含む)アフターマーケット市場を全般的に取り上げています。業界内で注目されている話題や各社のサービス戦略が分かりやすく紹介されています。整備業界についてまんべんなく情報を集めたい企業には最適です。コラムも多く、幅広いテーマを取り上げています。

整備戦略

「整備戦略」は、日刊自動車新聞社が発行している、自動車の入庫台数の減少や人材不足など、整備業界が抱える問題を扱う月刊誌です。自動車整備を専門としている工場の経営者や管理職を対象に、経営のヒントになる情報をタイムリーに発信しています。

毎号特集を組み、売上をあげる営業施策、省力化や業務の効率化など、整備業界が注目するテーマを取り扱っています。毎月掲載されている工場ルポは経営に応用できる情報が多く、注目されています。

せいび界

「せいび界」は、自動車整備事業者であれば知っておきたいニュースなど、業界で注目されている情報を扱っています。全国の整備工場関係者10万人が愛読する、せいび広報社が発行しているフリーペーパーで、50年の歴史があります。

経営に関する情報だけでなく、WEBでの集客方法や整備業界の転職情報など、掲載されているテーマは多岐にわたります。自動車整備業界に関する情報を総合的に取り扱うメディアです。

有用性の高い各メディアの比較検討

それぞれのメディアが得意とする分野、発行部数などをまとめると以下の表のようになります。

各メディアの特徴比較表
自動車整備メディア

どのメディアに出稿するのがよいのかは、何を重視するのかによって変わってきます。たとえば、以下のような基準で選ぶことが考えられます。

・読者層を重視する場合

経営者や管理職に訴求したい場合は、経営に関するテーマを取り扱う「整備戦略」や、整備工場で広く読まれている「せいび界」が適しているでしょう。逆に、幅広い読者へ訴求したいのであれば、取り扱うテーマが豊富な「アフターマーケット」や購読者数が多い「日刊自動車新聞」が適しています。

・価格を重視する場合

広告の大きさにもよりますが、部数あたりの広告料が安く抑えられるのは「せいび界」といえます。「整備戦略」は1頁広告が最低金額の250,000円で掲載できるため、大きな広告を掲載したい場合は検討する価値があると考えられます。

・内容を重視する場合

整備に関して得意分野があるならば、その分野と同じテーマの記事が掲載されるメディアを選ぶとよいでしょう。「アフターマーケット」や「整備戦略」は、毎月特集を組んでいるため、自社にあった内容が紹介されるか出版社に確認するのも一案です。

整備業界を扱ったウェブサイト

ここまでは紙媒体のメディアを紹介してきました。しかし最近では、自動車整備業界に関する記事を扱っているウェブサイトも増えてきました。ここでは、3つのサイトを紹介します。

整備士ねっと

「整備士ねっと」は、元整備士が個人で運営しているサイトです。DTC(故障コード)の一覧や配線修理のコツなど、実際の整備に役立つ記事が豊富です。これから整備士になりたい人に向けて自動車整備業界の実情を紹介したり、整備士からの転職を考える人にキャリアプランを示したりと、整備士に寄り添った記事が多く掲載されています。

整備工場の大きな課題の1つとして、優秀な整備士の獲得があります。本サイトを閲覧する整備士に自社のことを認識してもらうことで、優秀な整備士を獲得できる可能性も高まります。
以下で広告を募集していますので、掲載を希望される方はコンタクトしてみてはいかがでしょうか。

整備士ねっとの広告に掲載して優秀な整備士を獲得する

carsTREND

「carsTREND」はcars 株式会社が運営するサイトです。自動車整備業界に携わる人へ向けた記事が多く、特定整備やエーミングなどのトレンドを基礎からやさしく解説しています。整備士の方はもちろん、マネジメントや経営に関わる方も読んでおきたいサイトです。

Seibii

「Seibii」は株式会社Seibiiが運営するサイトです。メインの読者ターゲットは自動車ユーザーで、部品交換の目安や洗車などの記事が数多く掲載されています。一方、整備士に焦点をあてたインタビュー記事や整備士の副業・独立に関する記事もあり、記事のテーマはバラエティ豊かです。

Seibiiは出張整備サービスも実施しています。サイトを見たユーザーが修理を頼みたくなるように、サービスを利用したユーザーの声なども掲載しています。

ウェブサイトは雑誌や新聞とは異なり、無料ですぐに閲覧できます。また、紙媒体のメディアとは異なり、長い期間にわたって見てもらえるメリットがあります。記事として取り上げてもらう機会があれば、紙媒体のメディアとは違った人々に訴求できそうです。

まとめ

この記事では、自動車整備業界の背景や課題を踏まえつつ、認知度を高めるために有効なメディアを紹介し、比較しました。

整備工場は今後、それぞれの得意な整備技術に特化していくことが不可欠です。技術の進化により新しい整備技術の習得が求められるなか、高度な知識・高額な設備が必要になってきています。しかし、中小規模の整備工場では全てに対応することは非常に難しいでしょう。そのため、サービスを絞って特化していくことが必要になります。

そして、自社で受けられない整備も他社と連携して対応することが必要です。整備工場同士が連携することで、変革する自動車業界でも共存していけるはずです。そのためにも、自社に合ったメディアを使って得意分野をアピールし、業界内での認知度を上げ、他社との連携を増やす施策を検討していきましょう。

ビズピットでは効果的なメディアの活用について、自動車整備事業者の皆さまからの相談にお答えしています。初回の相談は無料ですので、メディアの活用に悩まれている方は以下からお気軽にお問い合わせください。

その他にも詳細な情報が掲載されているホワイトペーパーを公開しております。ぜひご覧ください。

※ホワイトペーパーを無料ダウンロードする



【引用】 
※1
・アフターマーケット
http://www.jidoshashinbun.co.jp/gaiyou/koukokuannai1.pdf

※2
・日刊自動車新聞・整備戦略
https://www.netdenjd.com/list/insertion/paper

※3
・せいび界
https://www.seibikohosya.com/advertisement/

よかったらシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
目次