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特定整備の車両整備業界への影響とは【エーミング必須の時代】
           
昨今、自動車整備業界でもIT導入が進み、2019年4月には車検証のICカード化も見据えた道路交通法の改正案(※1)が提出されました。整備事業者の中には、加速するIT化の波に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

ASV車両の普及に伴って増えることが予測される「エーミング」も、車両整備業界でITが必要な領域の一つです。

本稿では、公的なデータなどを用いて「エーミング」の導入で今後車両整備業界が受ける影響に迫ります。エーミング業務の増加を懸念している自動車整備業者の方は、ぜひお役立てください。

【目次】
1 ASV車の普及で今後ますますエーミングが必要になる
2 2020年4月からは法改正により追加資格を取得することでエーミングが実施できる
3 エーミングの増加が中小の自動車整備業者に与える影響
4 エーミングに必要なもの
5 エーミングは今後も普及していく

ASV車の普及で今後ますますエーミングが必要になる

ASV車の普及で今後ますますエーミングが必要になる

近年、自動車の安全性向上の観点からASV(先進運転支援システム搭載)車の普及は加速度的に進んでいます。1992年から国土交通省(以下国交省)が『ASV推進計画(※2)』を進めていることもあり、2018年の時点で車両安全装備を装着した車種は178種、生産台数は402万666台となっています。(※3)

ASV車には、衝突被害軽減ブレーキ・ふらつき注意喚起装置・車線逸脱警報装置など安全に関わる多くの機能が搭載されています。これらの最新技術を駆使したセンサー類を正しく整備するために必要となるのがエーミングです。

エーミングでは「超音波センサーのついたバンバー」「カメラ付きフロントガラス」などを調整します。これらの整備のためには、正確にセンサー類の状態を診断できるスキャンツールなど、最新のITツールが必要になるのです。

今後、ASV車の普及がさらに進み自動車の機能が複雑化することで、車両整備業務でエーミングを行う割合も増えていくことが予測されます。その中で整備事業者として生き残っていくためには、エーミングの技術は必要不可欠といえます。

2020年4月からは法改正により追加資格を取得することでエーミングが実施できる

令和2年4月1日、エーミングの需要拡大に伴い道路運送車両法が一部改正(※4)されました。この法改正では、分解整備の解釈が「センサーなどの装置の作動に影響を及ぼすおそれがある作業全て」に広げられました。これを受け、エーミングなどの電子制御装置の整備に追加資格が必要となったのです。

前述のとおり、今回の法改正で自動車特定整備制度では「電子制御装置に影響を与えうる作業全て」が特定整備の対象になりました。そのため、車両に電子制御装置が備え付けられている場合には従来の分解整備のみを行う場合であっても「自動車特定整備事業者」の認証が必要になります。

車両への電子制御装置の搭載義務については、現状は大型車に対してのみ「衝突被害軽減制動制御装置」の設置が必須条件になっています。ただし、国交省によると今後は乗用車に対しても義務化するという情報(※5)もあり、特定整備の対象となる車両は増えていくことが予想されます。

また、法改正によってエーミングを含む自動車特定整備を行う整備事業者は、自動車メーカーから特定整備を行うために必要な整備要領書等の技術情報の提供を受けることも義務化されました(※6)。

これにより、整備事業者が生き残っていくためには、今後増加が予想されるエーミング作業に対応することは必須です。そのためには事業者間での情報共有も必要になってくると言えるでしょう。

エーミングの増加が中小の自動車整備業者に与える影響

エーミングの増加は、自動車整備事業者の経営状況にも影響を与える可能性が、大いにあります。エーミングには専用のツール・作業場・専門知識持つ整備士などが必要であり、その導入にはコストがかかります。エーミングに必要なアライメントテスターは本体価格200万円ほどが相場です(※7)。その他にもエーミングを行うための専用機器を扱える人材えるようになるためには教育コストもかかるため、人件費もさらにかかることでしょう。

また、車両に搭載されたセンサー類が高度化すれば修理期間も長期化します。そうなれば、従来の収益モデルも変化することが予測されます。作業に時間がかかるようになりひとつの工場で1日に整備できる台数が減れば、一回の整備点検費用を値上げせざるを得ません。そして、ユーザーに対して値上がりの根拠について、理解を深めてもらう必要も出てくるでしょう。

これらの問題は、特に中小の整備工場にとっては死活問題です。そのため、政府でも中小の整備事業者の救済について検討されています。前述の国交省の資料(※8)によると、電子制御装置整備に係る特定整備の作業場を持たない事業者は、他の整備事業者の電子制御装置点検整備作業場等に共用で認証を得ることが可能となっています。

それ以外にも、それぞれ所有している整備事業者同士がお互いに作業場を共用することも可能です。今後は、整備事業者同士の横の繋がりが今まで以上に重要になってくるといえるでしょう。

ただし、認証を得る際に事業者同士で共用可能な作業場は「電子制御装置点検整備の作業場」「バンパ・ガラス交換の作業場」「車両置場」に限られている点に注意が必要です。

エーミングに必要なもの

エーミングに必要なもの

前述のように、エーミングにはスキャンツールなどのさまざまな専用の機材が必要になります。現時点では、汎用性の高いツール導入してエーミング作業を行っている企業も多いでしょう。しかし、エーミングを効率的に行うためには、汎用性の高いツールでは不十分になる可能性もあります。

国交省の『自動車整備技術の高度化の取組み(※9)』によると、今後は汎用スキャンツールの機能を拡大する必要があると述べられています。

2019年のモーターショーでは、株式会社ツールプラネットが、新開発のエーミング用ツール「TPM-i」を出展しました。「TPM-i」は機能を絞ったことにより、作業手順を流れで行える車両検査ツールです。インターネットショッピングでも手に入り、価格は6万円代からと手軽なツールに仕上がっています。エーミングに必要な汎用スキャンツールなどのツールの機能は今後も拡大され、より便利なものが生まれていくと予想されます。

弊社ビズピット株式会社でも、アフターサービス基盤を構築して、整備事業者同士のツールや作業場の共用や情報共有を促進するため、最新情報の追随に努めていきます。

エーミングは今後も普及していく

ASV車は、政府によって交通事故数の減少を目的とした「ASV車推進計画(※2)」に伴い、今後ますます増加していくでしょう。それに伴い、車両整備ビジネスでエーミングを請け負う比率も増えていくと予測できます。エーミング導入に使えるリソースが限られている小規模な車両整備業者ほど、横の連携も必要になってきているのです。

弊社は、車両の整備工場や販売店に特化し、小規模な独立系車両整備事業者間の連携を深めるシステムの開発・提供等、経営支援を行っています。エーミングに限らず、車両整備事業者間でのやり取りに不安に感じている事業者の方は、お気軽にお問い合わせください。



【引用】
※1
・道路交通法の一部を改正する法律案要綱(国土交通省)
https://www.npa.go.jp/laws/kokkai/310308/01_youkou.pdf

※2
・ASV(先進安全自動車)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/01asv/index.html

※3
・乗用車の車両安全装備装着状況(日本自動車工業会)
https://www.jama.or.jp/safe/safety_equipment/safety_equipment_t1.html

※4
・特定整備制度概要(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001332203.pdf

※5
・道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等の一部改正について
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001326168.pdf

※6
・電子制御装置整備の整備主任者等資格取得講習(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001331469.pdf

※7
・iPEC
https://www.ipec-j.co.jp/products/rav4wtester/

※8
・自動車整備技術の高度化の取り組み(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/common/001213456.pdf

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